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自然の中に身を置きながら、新たなくらし方を考える
「犬島 くらしの植物園」

犬島は、歩いて1時間ほどで一周できる小さな島。現在、50人ほどが暮らしています。島に住む人の多くは、家のそばに畑を持って野菜を育てながら生活し、畑に一緒に植えられた花々は路地に彩を与えています。周囲3.6㎞という島のスケールは、人と自然の関係をよりシンプルなものにし、穏やかで美しい日常が流れる中で、ヒューマン・スケール、人が人らしくあることを感じさせます。

犬島では、2010年から、犬島「家プロジェクト」が始まっています。犬島の集落に「日常の中の美しい風景や作品の向こうに広がる身近な自然を感じられるように」との願いを込め、企画展示を目的として、現在集落内には建築家・妹島和世により設計されたギャラリーが5つ点在しています。

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その延長上に位置づく新たな試みとして、昨年春より、妹島和世による「犬島ランドスケーププロジェクト」が始動しました。犬島全体をひとつのランドスケープ、建築として考え、島民や各地から訪れた多くの人の手を通じてひとつの環境を作り、自然と社会の関係性を考えながら、ゆっくり滞在できる時間と場所の創出を進めていきます。

犬島の西側に位置する、長く使われていなかったガラスハウスを中心とした約4,500㎡の土地を再生し、犬島の風土や文化に根ざした庭園・植物園として蘇らせる「犬島 くらしの植物園」は、このプロジェクトの1つ目の施設。

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提供:妹島和世建築設計事務所

「植物とともにくらす歓び」をテーマに、自然の中に身を置きながら、食べ物からエネルギーに至るまで自給自足的な営みを行う「新しいくらし方」を、犬島のランドスケープにおいて考えていきます。完成された場として公開するのではなく、制作プロセスに多くの来訪者に参加してもらいながら、「くらし方」についてともに考え、長い期間をかけて作り上げていく植物園です。

今後、植物園を中心とした循環システムをつくり、自然エネルギーの力やバイオジオフィルターなどの浄化システムを活用しながら、犬島に息づく「くらし」を活かしたサステナブルな場所として、それらを体感・体験できる場づくりをしていきます。

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この植物園を、妹島和世とともに共同企画し運営を担うのは、「明るい部屋」。フラワーデザイナー・木咲豊とコミュニティガーデンプランナー・橋詰敦夫によるユニットです。2005年から東京都品川区に店舗を構えて活動されていましたが、今回の「犬島ランドスケーププロジェクト」の始動を機に、犬島に拠点を移し、「犬島 くらしの植物園」の運営をしながら、まさに「新しいくらし方」を日々犬島で模索し実践されています。

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「明るい部屋」の木咲豊さん(左)、橋詰敦夫さん(右)。もともと、犬島「家プロジェクト」のI邸のガーデンプランを担当していたことから、今回の犬島移住につながった。

10月8日(土)からスタートした瀬戸内国際芸術祭2016秋会期中、「犬島 くらしの植物園」では、連続的にワークショップを開催しています。

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ハーブガーデンをつくるワークショップ
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全国で雑草教室を開催する、かわしまようこさんを迎えて行われた、野草を食べるワークショップ

今後開催予定のワークショップの概要は、こちらからご覧ください。また、「犬島 くらしの植物園」の制作プロセスは、明るい部屋のfacebookページでもご覧いただけます。

犬島ではこれまで、2008年に「犬島精錬所美術館」が開館し、2010年からは犬島「家プロジェクト」が展開され、多くの人が島を訪れています。そうした時間の流れの中で、島の中には新たにカフェができたり、移住や中長期滞在をする方が出てきたり、今夏にはパフォーミングアーツの公演が行われるなど、人の流れの変化により、今、犬島にはこれまでにない動きが生まれつつあります。

今後の犬島の展開に、ぜひご期待ください。

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