<追悼>クリスチャン・ボルタンスキー氏に捧ぐ
「心臓音のアーカイブ」特別映像公開

2021年7月14日、クリスチャン・ボルタンスキー氏の訃報に触れ、世界中が悼み、悲しみに暮れました。

追悼の意を込めて、本日7月19日に11周年を迎えた豊島の「心臓音のアーカイブ」ハートルームにてクリスチャン・ボルタンスキー氏自身の心臓音を再生した特別映像を公開します。この心臓音は、2010年7月17日に豊島で採録されました。

多くの方が作品を訪れることができない状況ですが、私たちに残してくれた作品を通して少しでも氏の想いを紡ぎ、偲ぶ機会になればと思います。

※より作品の臨場感を感じて頂くために、イヤフォン又はヘッドフォンでのご視聴を推奨します。

'人間'は私の作品の主要なモチーフである
すべての作品の背景には 生きた'しるし'を残したいという
人間の願望がある

なかでも心臓の鼓動は人間の'生'を最も象徴するものである

私は 写真のアルバムのように
心臓音のアルバムを作りたいと思った

人間という同じ繋がりを持ちながらも
誰一人として同じ人はいないという固有性をあらわすために

――クリスチャン・ボルタンスキー

心臓音のアーカイブ ブックレットより

クリスチャン・ボルタンスキー氏が、人々の心臓音を収集するプロジェクトを始めたのは2008年のこと。"生"と"死"の対照性、個々の固有性と儚さをテーマに、人々の生きた証として集められた心臓音は、豊島の「心臓音のアーカイブ」で保存され、この小さな美術館は人々の記憶が宿る場所として、恒久的に展示されています。

生前、氏は「自分の名前が忘れ去られても、人々が自分の祖先を訪ねにきてほしい」と遺しました。
これからも、氏の作品への想いが伝達され、この場所が世界中の方々の巡礼の地になるとともに、作品として生き続けていくことを心から願っております。

ご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。

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クリスチャン・ボルタンスキー(1944-2021)