岡田利規×森山未來パフォーマンスプロジェクト
in a silent way

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岡田利規と森山未來の共作によるパフォーマンスプロジェクト。直島を舞台に二人の初めてのコラボレーションが実現。2016年夏、直島での滞在制作を経て、新作を発表します。

共作=岡田利規、森山未來 | キュレーター=長谷川祐子

主催:福武財団
協賛:株式会社ベネッセホールディングス
制作協力:株式会社プリコグ

日時:
2016年8月23日(火)  14:00開場、14:30開演(1日1回公演)
2016年8月24日(水)  14:00開場、14:30開演(1日1回公演)
2016年8月25日(木)  14:00開場、14:30開演(1日1回公演)
2016年8月26日(金)  12:30開場、13:00開演 15:30開場、16:00開演(1日2回公演)
2016年8月27日(土)  12:30開場、13:00開演 15:30開場、16:00開演(1日2回公演)
2016年8月28日(日)  12:30開場、13:00開演 15:30開場、16:00開演(1日2回公演)
2016年8月29日(月)  14:00開場、14:30開演(1日1回公演)
※各回上演時間約70分予定

会場:ベネッセハウス ミュージアム
※直島島内のアクセスについては、こちらをご覧ください。

公演チケット料金(スタンディング/税込):
前売一般:6,000円
※前売チケット料金に、ベネッセハウス ミュージアム入館料(1,030円)が含まれます。
「瀬戸内国際芸術祭作品鑑賞パスポート」をお持ちの方は、当日受付にてご提示いただくと、ベネッセハウスミュージアム入館料に相当する1,030円を返金します。瀬戸内国際芸術祭作品鑑賞パスポートをご持参ください。瀬戸内国際芸術祭作品鑑賞パスポートは、瀬戸内国際芸術祭インフォメーション等の販売所のほか、当日公演受付にて販売しています。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
※当日チケットの販売はありません。
※公演はスタンディングでの鑑賞となります。
※公演会場のベネッセハウス ミュージアムは、「自然・建築・アートの共生」をコンセプトに、美術館とホテルが一体となった施設です。公演後にミュージアム鑑賞もお楽しみください。

公演チケットは完売しました。

8月29日の14:30開演の岡田利規×森山未來「in a silent way」公演ご来場のお客さまへ
8月29日の14:30開演の回では、記録用のビデオ撮影が入ります。あらかじめご了承いただけますようお願いいたします。
なお、上記の回では公演終了後につつじ荘バス停行きの無料送迎バスをご用意しております。ベネッセハウス ミュージアム前駐車場より15:55に出発いたします。
ベネッセハウスミュージアム15:55発(無料)⇒つつじ荘16:05着/つつじ荘16:13発町営バス⇒宮浦港16:25着
※島内アクセスについてはこちらをご覧ください。


in a silent wayについて

キュレーターからのメッセージ

キュレーター:長谷川祐子

作家で演出家の岡田利規と、俳優でダンサーの森山未來のコラボレーションを考えたのは、2014年東京都現代美術館で開催したパフォーマンスとアートをテーマとした「新たな系譜学を求めて」展で二人に出品してもらったことがきっかけです。この展覧会は演劇やダンスといった身体パフォーマンスがどこからきてどこへいくのかをいくつかの系譜 ― 脈絡でたどろうとするものでした。その中の一つ、日常的な記憶や行為を繊細なセンサーでとらえ、新たなフォームに変換する系譜の中に、岡田さん、森山さんの活動を見ることができます。二人はいずれも新しい演劇やパフォーマンスのあり方を求めて真摯に模索していました。

岡田さんはチェルフィッチュの活動を通して独特の身体言語を創造しています。現代の若者が無意識に使っている日常的な言葉づかいや仕草。ともすればだらしなくなげやりなそれらを岡田さんは誇張や反復、ずらしなどによって変容させ、緊張感とリアリティに満ちたパフォーマンスとして「上演」します。「言葉で踊らせる」という岡田さんの言葉は、身体と言葉のあいだのスリリングな拮抗関係をあらわしています。

一方森山さんは映画、舞台で役者としてセリフ劇を演じる身体と、ダンサーとしてより抽象度の高いパフォーマンスを行う身体の二つをもっています。演じた役の幅の広さに加え、その身体表現能力は、昆虫、動物、ロボットという非人間的身体を横断できるほど豊かです。これを横断しながら、言葉と身振り、踊りという要素をユニークな形で再統合することを森山さんは模索しており、日常的な動きを繊細に大胆に変換する岡田さんの創作に関心をもっていました。

瀬戸内の島で展開する、ベネッセアートサイト直島のアートプロジェクトは、中央からでなく、辺境 ― 島から世界にむけてこれを変革する強いメッセージを発するというヴィジョンに基づいています。直島のベネッセハウス ミュージアムにあるシリンダー状の特殊な空間で、一人の革命家がしずかに声を発し始めるというアイデアは、ベネッセアートサイト直島代表である福武總一郎さんがもつ「革命」のヴィジョンの共有から始まりました。

船に乗り、非日常的な旅を経て、島にたどり着いた人びとは、船とも実験室ともみえるシリンダー状の空間の中で、一人の男が語りかける言葉がその空間に響き、共鳴して一人一人の身体の中に頭の中に浸透してくる時間を体験します。
そしてパフォーマンスの終わりに、「革命」はどのように起こるのでしょうか? あたかも催眠術のように、詩の朗読のように、独裁者の演説のように、言葉は官能的でドグマティックで、かろやかに、抵抗できないほどの優しさで観客の中に浸透し、流入してきます。この二人の時間の錬金術師の共謀をみてみたい、今回のキュレーションはそれを目的としています。


アーティストプロフィール

岡田利規
1973年横浜生まれ。熊本在住。演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰。97年に、演劇ユニット「チェルフィッチュ」を旗揚げ。現代の若者を象徴するようなリアルな日本語による台詞、だらだらとしてノイジーな身体性を持つ作風が注目を集める。2005年、『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。07年には『わたしたちに許された特別な時間の終わり』で小説家デビューし、第2回大江健三郎賞受賞。海外でも高く評価され、国際共同製作により『フリータイム』(08年)、『ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶』(09年)、『地面と床』(13年)、『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』(14年)などを発表したほか、世界70都市以上で公演を行う。15年には韓国・光州のアジア芸術劇場オープニングプログラムとして初の日韓共同制作作品『God Bless Baseball』を発表。16年よりドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレのレパートリー作品の演出を3シーズンにわたって務めることが決定している。

森山未來
1984年兵庫県生まれ。数々の舞台・映画・ドラマに出演する一方、近年ではダンス作品にも積極的に参加。文化庁文化交流使として13年秋より1年間主にイスラエルに滞在、インバル・ピント&アヴシャロム・ポラック ダンスカンパニーを拠点に活動。近作として、2016年3月「談ス」(スウェーデン、日本全国15都市で公演)や、同年4月にカールスルーエ・アート&メディアセンター(ZKM)にてソロパフォーマンス「Upload a New Mind to the Body」(『New Sensorium - Exiting Failures of Modernization』展に参加。イタリア、フランスでも公演)など。待機作として、京都ロームシアターにて「Vessel」(振付 ダミアン・ジャレ 美術 名和晃平)に参加、李相日監督作品、映画「怒り」(東宝系にて2016年9月17日公開)など。第10回 日本ダンスフォーラム賞 2015受賞。

―お問い合わせ ―

岡田利規×森山未來パフォーマンスプロジェクト「in a silent way」について、頻繁にお問い合わせいただくご質問については、「岡田利規×森山未來パフォーマンスプロジェクト『in a silent way』 よくあるご質問」にまとめています。お問い合わせの前にぜひご覧ください。

お問い合わせ:
瀬戸内国際芸術祭総合インフォメーションセンター(電話:087-813-2244)